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ウズベキスタン日本人抑留者資料館の創設者 スルタノフ氏が逝去|歴史を守り続けた81年の人生

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静かに歴史を守り続けた一人のウズベク人

SHINTARO KATAOKA

中央アジア・ウズベキスタンで、日本人抑留の歴史を語り継いできた重要な人物がこの世を去りました。

ジャリル・スルタノフ氏は、自宅の一部を開放し、日本人抑留者資料館を設立した人物です。

第二次世界大戦後、旧ソ連によってウズベキスタンへ抑留された約2万5千人の日本人。

その存在と足跡を忘れさせないため、彼は私費で資料を集め、展示を続けてきました。

華やかな肩書きではなく、静かな情熱と信念で歴史を守り続けた人生。その歩みは、日本とウズベキスタンを結ぶ大切な架け橋となりました。

日本人抑留の歴史を伝え続けた人生

ジャリル・スルタノフ氏は1944年、タシケントで誕生しました。

第二次世界大戦後、旧ソ連によって約2万5千人もの日本人がウズベキスタンへ抑留された歴史があります。

強制労働や過酷な生活を余儀なくされた日本人抑留者たち。

その歴史は日本国内でも十分に知られているとは言えません。

スルタノフ氏は、この忘れ去られがちな歴史を後世へ伝える使命を感じ、長年にわたり資料の収集・研究を続けました。

私費で開設された「日本人抑留者資料館」

1998年、彼は自宅の一部を改装し、私費で「日本人抑留者資料館」を開設しました。

営利目的ではなく、純粋に歴史保存のために始めた活動でした。

展示資料には、抑留者の写真、遺品、証言記録などが含まれ、日本人訪問者にとっても貴重な場所となっています。

現在は孫娘が館長として運営を引き継ぎ、資料館は今も静かに歴史を語り続けています。

安倍元首相の訪問と叙勲

2015年、当時の首相だった安倍晋三がタシケント郊外の日本人墓地を訪問した際、スルタノフ氏は案内役を務めました。

その功績が評価され、2016年秋の叙勲にて旭日双光章を受章。

日本政府からも正式に、その長年の貢献が認められました。

ウズベキスタンと日本をつなぐ存在

スルタノフ氏の活動は、単なる歴史研究ではありませんでした。

それは「和解」と「記憶の継承」の象徴でもありました。

戦争という悲劇を乗り越え、日本とウズベキスタンの関係は現在、友好的なパートナーシップへと発展しています。

その背景には、彼のように静かに歴史を守り続けた人々の存在があります。

おわりに|歴史を語り継ぐ責任

SHINTARO KATAOKA

81年の人生を通じて、スルタノフ氏は「忘れないこと」の大切さを教えてくれました。

歴史は、記録しなければ風化します。

そして、語り継ぐ人がいなければ消えていきます。

ウズベキスタン・タシケントに今も残る日本人抑留者資料館は、
両国の過去と未来をつなぐ静かな証人です。

スルタノフ氏のご冥福を心よりお祈りします。

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